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Instagramメディアcocoroneから生まれた『きほんのうつわ』。今の暮らしに寄り添うデイリーユースなアイテムとして、うつわの一大産地・岐阜県多治見にある丸朝製陶所で作られている。高い機能性とデザイン性を兼ね備えた、うつわ作りの裏側に2つの視点から迫った。

うつわ作りとサーフィンの意外な共通点。外の経験から築き上げられたポリシーとは。

ー「きほんのうつわ」の製造について、最初はどのように始まったのですか?

『きほんのうつわ』を運営しているIDENTITYさんがこんなものを作りたいと相談に来てくださったのが最初ですね。まずは図面がほしい、と伝えたんですが、しっかりしたものが出てくると思いきや意外とアナログで。言い方が悪いかもしれませんが、定規すら使わずに漫画のようなスケッチが出てきたのは驚きでした。そこから大きさやアールの角度など細部を詰めていき、形ができあがっていったんです。細かい部分についても、僕らの意見をちゃんと受け入れてもらえたのでやりやすかったですし、なにより楽しかったですよ。


ーなるほど。比較的スムーズに進んでいったということですね。うつわ作り以外のお話もお聞きしたいのですが、趣味がサーフィンだと伺いました。そういったところでうつわ作りの糧になっていることはありますか?

外に出るのが好きだったので、高校でスケボーを始めたんです。車の免許をとってからはスノーボードをずっとやっていて。社会人になってからサーフィンをやるようになりました。とにかく外に出るのが好きで、いろんな場所に行ってたくさんの人と会ったり、知らない世界を知れたりするのが楽しかったんです。今思うと、外に出て知らない世界を知り、そこから学んだ経験が現在の丸朝製陶所の職場環境や経営哲学に繋がっているなと思います。逆に昔から物づくりばかりやっていたら、それができなかったと思うんです。

ーうつわ作りとサーフィン、意外な繋がりですね。そんな松原さんのうつわを作るうえでのポリシーを教えてください。

大事にしているのは、お客さんの理想を形にすることですね。「できません」って言いたくないんです。うまくいかないかもしれないけど、意地でも叶える。お客さんの理想を実現するということにはこだわっています。

読者と一緒に進めてきたブランドづくり。私たちが大事にしたいと考えた「きほん」の哲学

ー『きほんのうつわ』の運営を行っているIDENTITYがオリジナルのうつわを作ることは、前から考えておられたのでしょうか?

まず、多治見や美濃など東海エリアのうつわ産業を発信するメディアがないことに課題を感じ、2017年10月に立ち上げたのがInstagramメディアのcocoroneです。オリジナルのうつわを作りたいという気持ちは、立ち上げ当初からありました。でもまずは、メディアで世界観を作り、その世界観に共感してくれる読者を集めていくところから始まりましたね。


ーなるほど。「きほんのうつわ」について、特にこだわった部分を教えてください。

購入された方が「きほんのうつわ」をご自宅で使うとき、既に持っているうつわと組み合わせやすいこと。そして、「きほんのうつわ」だけでもテーブルコーディネートができること。この2つが特にこだわったポイントです。

ーだからこそ「きほんのうつわ」なんですね。

実は、「きほん」の定義にも紆余曲折ありまして。「きほん」と言っても「基礎」として、「定番」として、など様々あると思っていて。『きほんのうつわ』の第二弾のクラウドファンディングをリリースをする時に、私たちが考える「きほん」ってどんなものなのかを何度も話し合って決めたんです。その中で出てきたのが「デイリーユース」としての「きほん」。うつわが好きな人でも初めての人でも、毎日手にとってしまうような「きほん」をイメージしています。

「デイリーユース」なうつわであるために、『きほんのうつわ』では白や灰を中心とした釉薬を選んでいます。白は目利きが難しい色でもあるので、品よく見える色みや質感のものを使用。灰も釉薬の表情が特長的なものから、青みがかったものまで、さまざまな風合いのものを選んでいます。シリーズで並べた時にバランスよくまとまるように、深緑や黒のうつわもラインナップに加え、『きほんのうつわ』だけでなく、手持ちのうつわとの組み合わせも楽しんでいただけたらと考えています。

ぜひ、たくさんの方に「きほんのうつわ」を手にとってもらいたいです。

『きほんのうつわ』公式オンラインショップ
https://kihonutsuwa.com/

『きほんのうつわ』Instagram
https://www.instagram.com/kihonnoutsuwa/

丸朝製陶所
https://www.maruasa.jp/

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